インターネットの最大の特徴は殆どタダみたいな事にある。

         アサヒ商会 広瀬洋一

		
 初めて電話をしたとき、40年前なら高価な希少なものだった。それが今も10円
で相対的に安い物になり、誰も躊躇せず使える道具になった。それでもまだ遠距離の
通話は高いので、つい早々と切り上げてしまう。フアクシミリも20年前は遅くて高
い機械だった。今は安くなったが、それでも1枚当たり遠い所だと40円はかかる。

 国際電話も劇的に安くなり、昔ほど覚悟を決めてかけるというほどの事はないが、
すぐ1,000円位はかかってしまう。電話上では世界の大多数の人と、いつでもす
ぐ繋がるが、実際は言葉と費用の問題でそう気軽には使わない。

 パソコン通信も初めは東京にしかなくて、東京までの電話代とパソコン通信利用料
の両方を払わなくてはならなかった。これでは大変だという事で当社内に当時遅くて
高いモデムを置き群馬パソコン通信を始めた。しかし他の遠くにあるパソコン通信と
繋がってないので、地域内だけの利用にとどまって広域運用ができなかった。今大手
のパソコン通信は全国に接続地点を用意しているので、距離の不都合はない。しかし
接続料は決して安くはなく、国際的な情報のやりとりをするには、高価すぎる。

 それがインターネットでは殆どタダで出来るから人間行動が革命的に変わる。世界
中のパソコン通信がインターネットの規格に合わせ、お互いに接続され東京もニュー
ヨークもロンドンも全く同列な存在になってしまった。隣の家とインターネットでや
りとりするのと、ポーランドのグダンスクのエバ嬢とするのと全く同じである。彼女
は日本語が出来るので、差があるとすれば、時差だけである。

 私の場合群馬県の高崎、伊勢崎、桐生を結ぶUNCLEという日本で最初の個人に
よる個人のためのネットワークに通常の電話で必要な時に繋げている。月1万円の会
費と市内電話料金だけでインターネットのすべての機能が利用出来てしまう。毎日世
界中からメールを受発信し、各地のWWW画面を見て最新情報を取得し、最新鋭のソ
フトを無料でコピーできる。3分10円の範囲内でメールなら50通、インターネッ
ト用のnetscapeという情報検索ソフトをコピーするのに約22分80円で済
んでしまう。

 インターネットの最も重要な特徴は国境も規制もない事であるが、更に重要な事は、
殆どタダで使えるということにある。使わなければ損である。当然インターネット自
体は商売にはならない。日本の安い水道のようなもので、湯水の如く使える価格でな
ければならない。インターネットを使って情報をどう発信し、いかに有用な情報を得
るかが、問題なのだ。

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